建設・住宅・不動産

「タスク」機能の活用で、道路工事現場と内勤とのコミュニケーションが劇的に改善
作業依頼や進捗状況が可視化され、3分の1の業務調整時間を削減

戸田道路株式会社

  • 工事統轄部 工事技術部
    品質管理部 部長

    西嶋 洋明 様
  • 工事統轄部 工事技術部
    作業所支援チーム

    皆川 真実 様

戸田道路株式会社は、戸田建設グループの一員として半世紀以上にわたり、最も重要なインフラの一つである道路の建設をはじめとした社会基盤整備に携わっている企業です。関東地方整備局の令和2年度優良工事等局長表彰において、累積完成工事量が多く、無事故を継続している企業として安全管理優良受注者表彰を受賞するなど、高い技術力を誇っています。
また、道路づくりにとどまらず、国土交通省や東京都などと災害協定を締結。降雪時における除雪作業をはじめ豪雨による土砂流出除去作業をおこなうなど、地域と密着した社会貢献活動も積極的に実施しています。

また、同社ではいち早く「ICT施工」の導入を進め、工程全体の生産性の向上をはじめ、品質や安全の確保などに積極的に活かしています。中でも、作業機器を自動制御するMC(マシンコントロール)の活用事例を数多く積み重ね、TS(トータルステーション)を設置して従来必要だった丁張設置や施工作業中の測量など、大幅な作業時間の削減を実現しています。同時に、建設機械のそばでおこなう作業が減ることで、作業員の安全性の向上にもつなげています。

そんな同社は、働き方改革関連法制定に伴い、2024年5月に各現場をサポートする「支援チーム」を正式に全国展開させました。支援チームと現場を結ぶコミュニケーションツールとして「direct」をどのように活用しているのか、お話を伺いました。

POINT

課題

導入の
決め手

活用効果

現場と支援チームのコミュニケーションが課題
導入の決め手は現場からの依頼を可視化できる「タスク」機能

⸺支援チームの発足について、その背景や具体的な取り組みをお聞かせください。

弊社では「2024年問題」対策の一環として、各工事現場をサポートする「支援チーム」が発足されました。会社の生産性を向上させ、現場の残業の軽減を実現し、働きやすい職場を目指していくためです。

現場で人手が足りない場合に、書類作成や図面修正、近隣へのポスティングといった現場業務のサポート依頼が支援チームに届き、その依頼に応じてさまざまな業務に柔軟に対応しています。全国の現場のサポートを、当支援チームが担っている状況です。

支援チームを統括する西嶋部長

⸺「direct」導入前、支援チームではどのような課題を感じていたのでしょうか?

現場からのサポート依頼の受付方法や、依頼された業務の進捗管理が課題となっていました。
「direct」導入前は、現場からのサポート依頼を、口頭や電話、メールなどで受けていました。しかし依頼内容をチーム内で共有する方法が定まっていなかったため、対応の抜け漏れが生じる可能性があったのです。

解決策として、スケジュールツールとGoogle スプレッドシートを組み合わせた運用をおこなっていましたが、複数のツールを跨いだ入力や確認に大きな手間がかかっており、また編集権限などセキュリティ面にも懸念がありました。Google社が提供する「AppSheet」でノーコードのアプリ開発を試みたこともありましたが、思うように進んでいませんでした。
このような課題感を感じていた頃に別部署を通じて「direct」を知り、「タスク」機能でこれらを解決できそうだと考え導入に至りました。

従来の運用方法に課題を感じていたと話す皆川様

⸺「direct」導入の決め手を教えてください。

現場からの依頼業務を管理できる「タスク」機能があり、情報漏洩を防ぐセキュリティ機能も備わっている点が決め手になりました。「タスク」機能は、依頼業務の進捗状況が一目で分かるものを求めていました。その他にも、導入しやすい価格である上、直感的に操作できる点、グループトークでやりとりを可視化できる点もよかったです。可視化することで、業務進捗状況の管理を省力化できました。

現在は、支援チーム3名と全国約30か所にある現場をつなぐコミュニケーションツールとして「direct」を活用しています。

「口頭のみの依頼は禁止」として、「direct」に情報を集約
業務が視覚的に把握しやすくなった

⸺現場からの依頼案件が発生してからの運用を教えて下さい。

「direct」上で現場メンバーと支援チームが参加するグループトークを現場ごとに作成し、まずはトークで依頼を受け付けています。必要であれば追加で詳細を伺い、そこでまず依頼を受けるかどうかを判断、受けると決まったら「タスク」に登録します。

「口頭のみの依頼は禁止」「納期に余裕を持たせる」「タスク作成時にグループトークに通知されるよう設定する」といったルールを設け、抜け漏れが発生しないよう工夫しています。

グループトークにサポート依頼が届くため、チームの全員が依頼を把握できる

⸺タスクが作成されてから「完了」になるまでの流れを教えてください。

タスク作成後、対応が始まると「未対応」から「対応中」にステータスを変更し、作業が終了したら「対応中」のまま一度現場へ確認を入れます。問題がなければ「対応済」に移動させ、もう一度現場で最終チェックをしてから「完了」に回しています。確認時に問題があれば、前のステータスに戻して管理をしています。

竣工前は、役所に提出するための書類作りの依頼が増えるなど、時期によって支援内容や件数は異なります。とくに年度末は業務量が非常に多くなりますから、「タスク」機能をフル活用して乗り切りたいですね。

「タスク」機能の一覧画面

⸺「タスク」機能を活用する利点を教えてください。

タスクのステータスを一目で確認できる上、対応期限が分かりやすい仕様になっている点がいいですね。ラベル機能で分類もできるので、視覚的にも業務を把握しやすくなりました。

タスクの詳細画面に情報が集約されている。
詳しくは「タスク」機能ページをご覧ください。

また、トークに送信したメッセージから直接タスクを作成できる点や、ステータス変更時などにトークに通知できる点も使いやすいと感じています。トークを見ればタスクに関する情報が集積されているので、「あの内容はどこに書かれていたんだっけ?」とメールなどを探す手間が省けます。他のツールを行き来せずとも、「direct」さえ見ておけば、その業務に関する情報や連絡がすべてわかるのです。これは、他のタスク管理ツールではなく、「direct」の「タスク」機能を使う利点だと思います。

タスク作成時やステータス変更時はトークへ通知可能。補足や連絡もトークでやりとりすることで、依頼業務に関する情報が「direct」に集約される。

「タスク」機能の活用により生産性が向上
体感で3分の1の業務調整時間の削減に貢献

⸺「direct」を導入する前と後では、どのような効果がありましたか?

「direct」を使うことで、情報をすぐに全メンバーに共有できるようになりました。複数のツールを跨いだ入力や確認の手間もなくなり、3分の1ほどの時間を削減できています。現場での活用が浸透すれば、さらに大きな時間の削減になるのではと期待しています。

⸺今後「direct」や「タスク」機能をどのように活用していきたいとお考えですか?

現在、全国の現場とのグループトーク自体は作成しているものの、全員が「direct」を活用できているわけではありません。そのため今後は、利用現場をさらに増やしていきたいです。

「タスク」機能によるサポート依頼の可視化が、「direct」未活用の現場にも支援チームの取り組みを知ってもらうきっかけになっていると考えています。そのため、支援チームが積極的に「タスク」機能を使うことで興味を惹き、実際に使ってもらうことで便利さや効率性を知ってもらえたらと思っています。使ってみることで大幅な業務効率アップにつながると分かっていただけるはずです。

また、「掲示板」機能をはじめとした他の機能も活用していきたいと考えています。今後も「direct」を通してさらなる業務効率化を目指していければと思います。

※記載内容は2024年9月時点のものです。

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