是正依頼や安全パトロールの稼働時間が最大50%削減
タスク機能やチャットボットの活用で現場の情報共有が進化し、大幅な効率化を実現

⸺横浜戸塚物流作業所が担う現場について教えてください。

当作業所では、地上4階建て純S造の大型物流倉庫の工事をおこなっています。都心や神奈川県内の主要エリアを結ぶ横浜新道・国道1号と近接し、配送拠点として優れた立地に所在しています。

⸺同現場で業務効率化の取り組みを実施した経緯を教えてください。

昨今の建設業界の人手不足に伴い、当作業所の現場でも人手が少ないことが課題となっていました。大型倉庫という規模の建物を限られた人数で対応するため、業務の効率化が必須という状況になったのです。
特に、紙の掲示物の作成・更新や、報告書などのさまざまな書類作成業務に膨大な時間を費やしていました。これらの業務を電子化・ペーパーレス化すれば職員の負担軽減に繋がると考え、現場DXを強化し現場の労働環境を効率化する取り組みを、積極的に始めました。

⸺その取り組みの中で「direct」を活用いただいているのですね。
数あるツールの中で「direct」を選んでいただいた理由は何でしょうか。

複数のチャットツールを検討しましたが、「direct」には建設現場で有効な機能が豊富にあったことが決め手です。また、協力会社を含めたペーパーレス化、進捗の可視化がおこなえることを期待して導入を推進しました。

⸺「direct」を利用して現場ではどのような点に魅力を感じましたか？

実際に「direct」には、建設業で使う現場に寄り添った機能が多く搭載されており、特に「タスク」機能が便利だと感じています。

タスク機能では、『誰が』『いつまでに』『何を』しようとしていて、対応が『どこまで進んでいるか』まで一目瞭然になります。今までは依頼や確認のために都度自分で現場へ見に行く必要がありましたが、タスク機能を活用することで、単純に確認のための移動時間が削減されました。依頼から完了までのフローが簡略化したことで、現場全体の効率アップにもつながっています。

「direct」タスク機能紹介ページ

また、開発会社であるL is Bさんにさまざまな要望を出すことで、欲しい機能が実装されていくこともメリットです。

例えば、タスク機能で紐づいている是正依頼前と対応後の写真を並べて、帳票として出力することができるようになりました。この機能実装により、タスクに添付した写真やコメントを自動で帳票出力できるようになり、書類作成の労力を大幅に削減できています。

その他にも、タスクが増えると分かりにくいと改善を依頼したところ、分類や絞り込みができるラベル機能が実装されて、タスクの仕分けが簡単にできるようになりました。我々ユーザーの声に真摯に対応してくれると感じています。

⸺タスク機能のほかに、現場では「direct」をどのように活用されていますか？

職長会グループトークや職員グループトークを作成し、職長会パトロールの是正依頼や連絡事項などをスピーディーに共有しています。

「direct」は撮った写真に直接書き込みできるため、職長会パトロールをまわりながら写真を撮影し、その場で詳細や依頼事項を記入します。書き込んだ写真は職長会グループで一斉に共有できますし、既読・未読機能で誰が見ていないかも把握できてとても便利です。
送った依頼をタスク登録することで、是正依頼が完了するまで追跡することもできます。

また、巡視記録作成にかかる時間を「direct」専用の帳票作成チャットボット「帳票のプロ！？」を活用して大幅に効率化できました。

「帳票のプロ！？」詳細

この「帳票のプロ！？」は、自社の報告書フォーマットを予め設定しているため、現場では「direct」で画像添付や入力をおこなうだけです。パソコンを使わずにスマートフォンだけで、Excel形式とPDF形式の巡視記録が作成できるのはとても便利だと思います。「帳票のプロ！？」を使うことで、今まで事務所に戻ってパソコンで作成していた書類が、現場内で現場巡視をしながら作成できるようになり、作業時間がかなり短縮されました。

「帳票のプロ！？」で作成・PDF出力した帳票の二次利用には、「eYACHO」（＊）との連携機能を活用しています。「eYACHO」で書き込みした内容を「direct」で共有・通知することで、現場情報の展開も今までより各段に早くなったと思います。現場の効率化に寄与していると感じています。

また、「帳票のプロ！？」でもさまざまな要望を機能に実装していただきました。帳票作成の途中でも「スキップ」や「帳票出力」が選べるようになったり、Excel形式のみだった出力にPDF形式が追加されるなど、日々使いやすくなっていると思います。

⸺「direct」を活用して得られた効果を教えてください。

「direct」でチャットなどの基本機能やタスク機能を活用した結果、約50％もの稼働時間を削減することができました。
協力会社など社外メンバーとも「direct」を活用することで最大70%程度の更なる効率化が見込まれているため、今後の活用に期待をしています。

⸺今後はどのような活用を目指されていますか。

他社のコミュニケーションツールから、全社的に現場で「direct」への切り替えをおこなうこととなりました。
現在、当社全体で生産性向上の方法を探るために、各現場での試行錯誤を重ねています。当作業所のような大規模な現場から小規模な現場まで、どこにどんな施策が有用なのか、この現場で得られた結果を評価しつつ、他支店・他現場に展開していきたいと思っています。