現場のコミュニケーション手段を「direct」に一元化
安全性と利便性を両立させるセキュリティ設定
東急建設株式会社
- 経営戦略本部
コーポレートデジタル推進部
インフラ・セキュリティグループ
参事
神矢 圭一 様
東急建設株式会社は、土木・建設事業をコア事業とした総合建設業を営んでいます。東急グループの一員として、東京メトロ銀座線渋谷駅線路切替工事プロジェクトや渋谷スクランブルスクエア第Ⅰ期(東棟)をはじめとする鉄道工事やまちづくりに関わってきました。「脱炭素」「廃棄物ゼロ」「防災・減災」を軸とした経営により、経済的価値と社会的価値の向上を目指しています。
まっ先に松明を掲げて駆け出すという創業の精神「東急魂」を胸に新しい取り組みを進める同社は、現場でのコミュニケーション改善・ペーパーレス化に取り組まれています。シンプルかつ安全性の高い「direct」の導入によってどのような変化が起こったのか、お話を伺いました。
ラジオ体操動画の取り組みに関して:https://www.tokyu-cnst.co.jp/archive/radio_calisthenics/
POINT
課題
導入の
決め手
活用・効果
安全かつスムーズなコミュニケーションに向けて
当社の現場では、コミュニケーションの手段が確立していなかったことが課題でした。電話やメール、個人端末のSMSをはじめとしたいろいろな方法が現場発信で導入されており、統制がとれていない状態でした。さまざまな無料のチャットツールのほか、一部の業者さんとのやりとりではFAXが用いられることもありました。その結果として、情報伝達の履歴の管理が煩雑になっていました。
また、これまでのコミュニケーション手段ではセキュリティ面での懸念もありました。たとえば個人端末のSMSやプライベート用のチャットツールを業務で使う場合、業務に関連する情報とプライベートの情報が混在することになってしまいます。情報漏洩を防止する観点からも速やかな対策をおこなうべきと考え、検討を進めていました。
端末にデータを残さないため、管理者がアカウント削除すれば見られなくなる点はセキュリティ観点からメリットが大きい
会社としてチャットツールの導入を検討していると当社のステークホルダーに相談したところ、「direct」を紹介していただきました。セキュリティを担保する機能が整っていたこと、そして何よりもシンプルで使いやすいということから、トライアルを申し込むことにしました。
建設部門の2現場のほか、一部の事務所でもトライアルをおこなってみました。実際に使ってみて、特にセキュリティの観点では大きな魅力を感じました。たとえば、端末内にデータが残らないので、管理者が削除したアカウントからは情報にアクセスできなくなります。現場は人の出入りが激しいので、この点は重宝しています。
管理者として過大な負担を感じることもなく、現場でも順調に使われていたことから、「direct」を正式に導入することにしました。
多人数・長期間の現場でも円滑にコミュニケーション
約30の建築現場、約20の土木現場で「direct」を使用しています。1つの建築現場では30名ほどが働いているのですが、工事が進捗していくと100名くらいが参加することもあります。土木では工期が長期間にわたるのでやはり円滑なコミュニケーションが欠かせません。「direct」はそうした現場のコミュニケーションに効果的だと感じています。
「direct」の具体的な使い方は、現場ごとに組織を作成し、日々の進捗状況の共有や当日の作業内容・注意事項の連絡、昼勤と夜勤の引き継ぎ、などの情報共有に用いています。安全担当者さんが技術員さんに指摘事項や是正指示を流すほか、技術員さんが配置図を共有したり警備員さんが資機材の到着を知らせたりするなど、基本的に現場内で発生するすべてのコミュニケーションは「direct」を軸としておこなわれています。
また鉄道やトンネルの現場など、キャリア回線が入らない場所では「direct」の通話機能も活用しています。今では「direct」は当社にとってなくてはならない存在になっています。
その現場ならではの使い方を、「ITリーダー」が継承して次の現場へ
実際に感じた長所として、使い勝手のよさが挙げられます。たとえばすべてのメッセージに対して既読・未読が確認できることで、誰が見ていないかが一目瞭然です。許可証の有効期限確認・更新手続きなど、絶対に怠ってはならないことをきちんとやっているかどうかを確かめやすいのですごく助かっています。
現場では、「direct」を使ったことのある技術員さんが、次の現場の「ITリーダー」として「direct」の使い方を他のメンバーに広め、いろいろな現場でコミュニケーションの改善やペーパーレス化を進めてくださっています。「ITリーダー」が音頭を取りナレッジを受け継ぐことで、現場ごとに最適化された使い方が次の現場にも生かされているようです。
特に、台風や大雪、渋谷ハロウィンのようなイベントがおこなわれるときには密に情報を交換しており、現場主導でコミュニケーションがさらに効率化されていることを感じています。
会社の業態に合わせて細かく設定できる「direct Guest Mode(ゲストモード)」や万全なセキュリティ機能で安心して利用できる
こうした使い勝手の良さとともに、当初の課題であった安全性の高い環境づくりも進めています。
現場において、職長さん同士で勝手に話を進められて私たちの知らないところで取り決めがおこなわれるのは、最も懸念すべきことです。その点、「ゲスト」として招待したメンバー同士のやり取りを防ぐ「direct GuestMode」は、「direct」で一番便利な機能だと感じています。
また、ダウンロードの禁止やスクリーンショットの制限も設定していますが、会社から支給している端末ではそうした要件を緩和しています。一律にセキュリティのハードルを上げるだけでなく、実情に応じた細かい設定ができるのも「direct」の魅力だと感じています。
そのほか、トークのログをエクスポートできることから、万が一の際の責任の所在を明らかにできる点も安心につながると感じています。当社としてdirectを標準的に利用していくことで、安全管理に関する情報の周知や共有が適切に実施されたことの証跡としてログデータが活用できると考えています。
「direct Apps」の活用や他SaaSとの連携も視野に
今後は「direct」をより深く活用することでペーパーレス化をさらに進めていきたいと考えています。たとえばデジタルでのやり取りの流れを途切れさせないように、紙での出力を画像データへ直接書き込みする方法へ変えていただくようにお願いをしています。スマートフォンやタブレット、パソコンなど場面に合った媒体からログインしてもらい、情報を「direct」に集約していただけるよう依頼しています。
そのほか、デジタルホワイトボードとの併用も進めています。これまではデジタルホワイトボードの内容をA1やA2サイズの大きな紙に印刷していたのですが、「direct」への置き換えを進めています。このように、「direct」を通して業務のデジタル化を進めたい所存です。
※画像はイメージです。
今後は「direct Apps」の活用を検討するとともに、他のSaaSとの連携も視野に入れつつ、さらなるペーパーレス化・DX化に取り組んでいきます。
※記載内容は2023年5月時点のものです。