小売・卸売

オプションサービス

約130店舗と日常から緊急時の連絡までタイムリーな情報連携が実現
ビジネスチャットを活用したSC業界の新しい働き方を実感

静鉄プロパティマネジメント株式会社

  • セノバ事業部 運営二課長
    大畑 恵 様

静鉄プロパティマネジメント株式会社は、「新静岡セノバの運営管理」を目的として2009年4月に設立されました。
「新静岡セノバ(以下、セノバ)」は、物販、飲食、サービス、シネマコンプレックスなど約130店舗のショップからなり、JR静岡駅から徒歩10分、新静岡駅直結のターミナル一体型ショッピングセンターです。”ここにしかない”強みとなるテナントを厳選して誘致し、周辺地域のお客さまのためにオンリーワンのサービスを提供し続けています。

新静岡駅直結のターミナル一体型ショッピングセンター「新静岡セノバ」

セノバでは開業以来、ショップスタッフのES(従業員満足度)向上に力を入れています。セノバで働くスタッフのお子さまを対象にした保育園の運営など、スタッフの働きやすさ・スタッフ同士の結びつきを強めるさまざまな活動をおこなっています。その功績が評価され、繊研新聞社が主催する「テナントが選ぶディベロッパー⼤賞ES賞」を4年連続受賞、⽇本ショッピングセンター協会が主催する「日本SC⼤賞ES賞」を受賞し、ショップスタッフから多くの支持を受けています。

トライ!はたらく時間PROJECT

2021年5月には、『トライ!はたらく時間PROJECT』の取り組みをスタートしました。「①営業時間フレックスタイム制度」に加え、全館休館日以外に各テナントが年に最大2日休業日を設定できる「②パワーチャージ休暇制度」 、飲食・食物販ゾーンの 「③営業時間短縮」の3つの制度にトライしています。

そんなセノバが次なる目標として掲げているのは、新しいコミュニケーション方法の導入による無理のない業務効率化です。「direct」の導入によってセノバの働き方がどのように変わったのか、お話を伺いました。

POINT

課題

導入の
決め手

活用効果

無料チャットツールやグループウェアでのコミュニケーションに課題を抱え
店長への連絡をスムーズにでき、セキュリティ機能が万全なツールを探していました。

これまでセノバでは約130店舗の店長とのやりとりにグループウェアを利用していましたが、いくつか課題を抱えていました。当時使用していたツールはスマートフォンでは見えにくく、店長はお店にいるときに情報を確認できなかったり、通知が飛ばないので情報確認にタイムラグが生じていました。営業時間外の有事の際の対応も難しく、マネジメントオフィスから各店長への連絡をよりスムーズにしたいと考えておりました。

逆に、店長から私たちマネジメントオフィスへの連絡にも課題がありました。電話やメール、無料のチャットツールなどを使用していたのですが、一元化できていない上にセキュリティ面での懸念がありました。また1対1でのやりとりだったため、担当者が変わる際に引き継ぎで手間取ることもありました。そうしたことから、セキュリティ面で安心できる標準化されたコミュニケーションツールを求めていました。

セキュリティ対応が十分な「direct」を検討し、3つのポイントで導入を決定
(①誰もが直感的に使える ②マルチデバイス対応 ③プッシュ通知)

セノバに出店されている約130の各ショップとのスムーズな連絡を実現したいと考え、連絡手段を一元化でき、セキュリティ対応が十分なビジネスチャットの導入を検討しました。

導入にあたっては、
①約130のショップ店長が直感的に使えること。
②いろいろなデバイスで使えること。
③プッシュ通知があること。
この3点が選定において大きなポイントで、「direct」であればそれらを満たせると考え導入を決めました。

静鉄プロパティマネジメント セノバ事業 運営二課長 大畑 恵様

「direct」の導入にあたり、店長向け説明会を開催し、導入にあたってどのような目的でツールを移行するのか、また「direct」の簡単な操作法などを説明しました。参加いただいた店長は、説明を聞きながらその場で「direct」を自由に触っているのを見て安心しました。実際の説明でも「このボタンを押すと何が起こる」などといった操作性の説明はほとんど不要で、質疑応答でも「今まで紙で来ていた連絡はどうなるのか」「こんな使い方はできるのか」といった内容が中心でした。スマートフォンやタブレット、パソコンへのインストール方法や通知機能などについても難なくご理解いただけたようです。

結果として、リリースした初日から、「direct」を通して各ショップにメッセージを届けることができました。トークルームのタイトルで内容が一目瞭然であるために、便利にお使いいただいたようです。ある店長にお話を伺ったところ、プッシュ通知がくるため確認が早くなったことに加え、「スマートフォンでの使い勝手が良いので情報の確認・対処がしやすい」というお声もいただきました。個人のスマートフォンにインストールされている方が多いのですが、使い慣れているデバイスで連絡できることが馴染みやすいと伺っております。

「direct GuestMode」を活用して、セノバから各ショップへ的確な情報共有

「direct」は、トークでつながるメンバー同士の細かな設定ができるので非常に助かっています。たとえば私たちマネジメントオフィスと各ショップとの連絡に「direct」を使用していますが、各ショップの店長同士が個別につながれないよう連絡先を非表示に設定する『direct GuestMode』を活用しています。我々の知らないところで店長同士がやりとりすることによるトラブルを防いでいます。

商業施設と各ショップとビジネスチャット「direct」でのやりとり
マネジメントオフィスと各ショップとの連絡に「direct」を使用

また、フロアごとの営業担当と各ショップ店長が個別につながるトークルームもあります。
こちらは他のショップからは見られない分、気軽にコミュニケーションを取ることができます。他のショップにとっても役立ちそうな質問があれば「教えて広場」で質問いただくように誘導することもあります。

目的別にトークルームを細かく使い分けることで 必要な情報に最短距離でたどり着ける

約130ショップへの連絡は、細かくトークルームを分けて運用しています。日ごとの各フロアの売上共有、イベント情報、緊急連絡、一般的なお知らせのほかに、教えて広場というトークルームを設けています。

目的によって「direct」トークを使い分ける

教えて広場のトークでは申請方法や端末設定、ゴミの処理方法などさまざまな質問を受け付けております。

このように目的別にトークルームを細かく分けることで、欲しい情報に最短距離でたどり着ける工夫に加え、緊急連絡のトークルームだけは常に通知をオンにしていただくようお願いできるなど、大小さまざまな配慮をありがたく感じております。

セキュリティに関しては4桁のパスコードを設定していただくこと、各ショップの店長が変わるごとにログイン・パスワードを変更いただくようお願いしています。管理機能でアクセスの可否を制御することでセキュリティに配慮した運用を心がけているので、外部からアクセスできないように運用しております。

弊社では「時間外勤務申請」や「外来者出店関係者入館申請」など、その都度申請をいただく運用をしています。従来も電子申請の仕組みはあったのですが、店頭のタブレットからしか申請できないなど、使い勝手に制限がありました。結果的に紙の申請書が飛び交い、承認ルートを回るのに時間がかかったり担当者不在の場合には翌日に持ち越されたりして、その度に業務が止まってしまう状況でした。

そこで「direct」を開発しているL is Bにご相談したところ、「申請ボット」を開発してくださいました。今では申請の90%程度は「申請ボット」経由でおこなわれており、紙の申請書を見ることはほとんどなくなりました。

申請は内容によって承認ルートや記入項目が違ったりします。その点「申請ボット」は申請内容にあわせて作り込まれています。アンケートに答えるだけで申請書が完成する形なので、ショップのご負担は大幅に軽減したのではないでしょうか。申請の承認をおこなう営業担当が不在であっても代理の者が確認・承認できるため、ショップ・私たちともに便利に使わせていただいています。

セノバの業務に合わせて開発いただいた「申請ボット」

有事や日常のトラブルが発生した際、緊急時の連絡手段に「direct」を活用
迅速なトラブルシューティングが可能に

「direct」によって、情報共有がとにかくスムーズになりました。どのような状況でも情報が素早く正確に伝わり、誰がメッセージを確認したかが一目で確認できるので、次のステップも取りやすくなります。

その効果を実感したのが、昨年7月に起きた豪雨のときでした。早朝からの豪雨により、電車も止まり、オープンできるかどうかすら分からない状態になっていました。早く判断しなければ、お客さまへの告知も間に合わないといった状況です。今までであれば、大雨の中でも社員が会社に出てきて緊急連絡網を使って電話をするか、あるいはショップスタッフが出勤する様子を見て直前に対応を決めるしかありませんでした。

しかし「direct」を入れていたので、各ショップに「出勤が難しそうであれば連絡を入れてください」と自宅から流すことができました。営業時間外の早い時間にもかかわらず1時間以内には6割以上既読がつき、未読の方にのみ連絡を取ればよくなったため業務量も大幅に軽減され、結果的に早い段階での判断につながりました。

緊急連絡トークでスピーディな連絡も「direct」で実現

大規模災害に限らず、日常的なトラブルにも役立ちます。たとえばセノバのホームページの更新で使用頻度の低い操作方法がわからない場合、電話で説明するのは難しくても「direct」であれば画像や動画も合わせて送れます。また全館で端末の通信エラーが起きた際、「direct」で第一報を送ることができました。刻々と変わる状況に対しても、「○○は回復しました」「まだ不具合が続いているショップはご連絡ください」などと逐一連絡を送ることもできます。従来であれば1ショップずつ説明に回るしかなく一部のショップを長時間お待たせしてしまっていたことを考えると、非常に便利になったと感じています。

またコロナ関係の対応にも使用しています。日々状況が変わるので、今までであれば「何月何日何時時点」などと記した紙を1日に何度も送付する必要がありました。さらに、市からの情報や助成金の情報など、大量の情報を漏れなく正確に伝えなければなりません。しかし「direct」であればタイムリーに正確な情報を一斉送信でき、「必要な方はここから印刷してください」と付け加える形で対応できています。

自動学習型FAQソリューション「AI-FAQボット」を組み合わせて、問い合わせ業務の削減を目指して

「direct」にノウハウを蓄積させて、マニュアルのような使い方も実現させたいと考えております。セノバには膨大な数のマニュアルがあり、覚えるのはなかなか大変です。ショップスタッフも毎日使うものは覚えていただいたのですが、滅多に使わないものもあります。分からないことが出てくるたびにお問い合わせいただくのですが、担当者不在の場合には折り返しの回答になってしまうなど、ご迷惑をお掛けしてしまうこともありました。

そこで、「AI-FAQボット」のサービス導入を検討しています。現在はトークルーム「教えて広場」にノウハウを蓄積させているのですが、「AI-FAQボット」を導入してワード検索もできるようにしたいなと考えています。また、端末の操作方法などは文字や口頭だけでは説明が難しいものですが、画像や動画も貼り付けられるので画期的なマニュアルを作れるのではないかと期待しています。

「AI-FAQボット」運用画面

これまで、L is Bのみなさんにはいろいろご提案いただいてきました。
そのたびにアップデートで私たちセノバの要望を叶え、業務効率化を実現してくださっています。

今後、L is Bとセノバ運営スタッフを交えてこれまでの「direct」について振り返りの機会をいただき、今まで以上に便利な使い方をご提案いただければと考えています。

※記載内容は2022年1月時点のものです。

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