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煩雑なコンクリート工事の手配関連業務を70%削減し、業務負担を軽減
リアルタイムでの現場内のやりとりを「direct」に集約したことで効率化を実感
木内建設株式会社
- 東京本店 建築部 副部長
兼 第三統括課長
雛田 安紀 様
木内建設株式会社は静岡市に本社を置き、県内施工実績No.1のゼネコンとしての地位を確立している建設会社です。社訓である「信頼」「努力」「創造」を胸に、静岡県をはじめ関東・中京圏に13の拠点を置き、首都圏にも積極的に事業を展開しています。 2021年に100周年を迎えた同社は、これまでに静岡県庁をはじめ、サッカースタジアムや球場、展望施設、超高層複合ビルなどのランドマークのほか、マンションや大規模ショッピングモールの建設に携わっています。
建築事業・土木事業を中心に、まちづくりの総合プランナーとして地域社会の発展に貢献してきた同社。「direct」の導入によって、コンクリート工事の調整をはじめとした現場の情報共有にどのように変化があったのか、お話を伺いました。
POINT
課題
導入の
決め手
活用・効果
各社との調整に大きな手間がかかっていたコンクリート工事
こちらの現場は、首都圏で弊社初の24階建ての分譲マンション工事を手がけており、平均50名ほどの作業員が出入りしています。工事は多くの業者が関わるため、やりとりが多くなります。
近年、建設現場でも技術の進歩により効率よく仕事ができるようになったとはいえ、人の手が重要な箇所も残っています。たとえば躯体工事におけるコンクリート工事です。コンクリート打設は建物の品質を左右する重要な工程ですので、ゼネコンはどこまでも真剣に、精度のいいコンクリート打設に熱を注ぎます。鉄筋コンクリート造の建物をつくっている以上、高い品質のコンクリートを打てることがゼネコンの最大の財産とも言えるのです。
コンクリート工事には10社程度の協力会社が関わるため、変更がある度に各社に最新情報を共有しなければいけません。滞ると全体の工程にも影響が出てしまいます。
特に大変なのは打設日の調整です。複数社の日程調整は時間がかかることに加え、コンクリート工事は天候不良や何らかの影響により急遽日程が変更になることもあります。その度に、複数社に電話やFAXで情報共有をおこなうのはとても大変だと常々感じていました。結果的に「言った、言わない問題」や手配漏れが発生することもありました。
「direct」導入の決め手はコンクリート工事の情報共有が大幅に効率化できるチャットボット
以前から、各業務をより円滑にするための工夫が必要と感じていたため、DX系の展示会などに足を運んでいました。
2021年12月に開催された『建設DX展』という展示会で、ビジネスチャットとチャットボットを組み合わせることでコンクリート工事の情報共有の手間を削減できる「direct」を知り、これだ!と衝撃を受けました。これがあれば、電話やFAXの手間がなくなり業務が大幅に効率化できて、業務負担が軽減されるという確信めいた予感が「direct」検討のきっかけとなりました。
その後、ITシステム関連でお付き合いのある株式会社シーエム総研さんに相談し、「direct」を活用した業務支援の具体的な提案をいただきました。当社の現場で運用できるだろうと感じ、導入に至りました。
また、先日L is Bが開催するユーザーカンファレンス「LUC2023」に参加した際、この会社はあらゆる企業の困りごとに寄り添い、一緒に考え、汗をかいてくれる“熱”のある会社だと強く感じました。そのような企業姿勢から「direct」を導入してよかったと改めて思っています。
コンクリート工事における煩雑な手配関連業務を「direct」のアクションスタンプで
簡易化&効率化し、業務が70%削減したと実感
コンクリート工事の調整には、アクションスタンプという機能を使っています。最初に展示会で拝見したのはチャットボットでしたが、結果的にアクションスタンプを活用した方法が弊社にマッチしました。
協力会社を含めた関係者とのトークルームをつくり、最初はアクションスタンプの中の「セレクトスタンプ」を活用して詳細とともに候補日程を送信します。回答は選択肢のスタンプを押すだけなので隙間時間に対応できるほど手軽ですし、集計も可能なので非常に便利ですね。その後の情報共有や調整には、『はい』か『いいえ』で回答する「YES/NOスタンプ」も使っています。
これまでは、協力会社10社程度それぞれに電話やFAXで連絡をしていたものが、1度に情報共有や集計ができるようになりました。かなり業務効率化に繋がっていると感じており、体感で70%ほどは時間削減につながっていると思います。
現場のやりとりがデータで残り、会社の財産になる
コンクリート工事関連の他にも、連絡事項や機器の使い方、現場のルール・方針や現状など様々な情報を「direct」で共有しています。職長さんなども含めて活用できますし、誰が既読で誰が未読かも分かるため、共有漏れの予防にもつながっています。
これまでの電話やFAXのようなやりとりでは、データ共有が難しいという課題点がありました。「direct」は、やりとりがデータとして残り、検索機能があるため記録の見返しも容易です。今後、若い職員が現場を切り盛りするようになった際に、蓄積された情報は財産になるはずです。
いかに効率よく情報を共有し活用していくかは、今後さらに求められていくと思います。その点でも「direct」を導入してよかったと思いますね。導入したことでかなりの時間短縮に繋がっていて、ものすごく便利だと感じているのは間違いないです。
率先した活用とコミュニティ作りで「direct」の浸透を推進
今後は全社展開を図り、より業務効率化を目指す
これまでもDX系の展示会などで知ったさまざまなツールを会社に導入してきました。「direct」に限らずどのツールも、導入後の職員への浸透が大変です。
以前、別の建設現場向けツールを導入しました。いくつかの現場で試した結果とても便利だったためすべての現場に展開したのですが、30現場近くある中、利用率は10〜20%でした。現場には「これまでの方法でできたのだから新しいツールを使わなくても今まで通りでいい」という考えの方もおります。年配者も多い環境なので「今後はこれを採用します!」と投げるだけでは、やはりうまくいきません。
加えて、弊社はDX専門部署がないため、トップダウンで推進するのではなくボトムアップ型での周知・浸透となり、時間が掛かります。
だからこそ、率先して活用して、どのように業務改善ができるかかみ砕いて説明するように心掛けています。その上で現場の若い職員をはじめ部下や同僚など、ある程度新しいツールに興味のあるメンバーでコミュニティを作って、徐々に広げています。
いわゆる土台となる畑や土地は私が準備をするので、種まきや水やりなどは各担当者で好きにやってもらう。そういったイメージで、現場の人たちの使い方に任せるようにしています。
1つの現場で活用が安定したら、それを2つ目の現場、3つ目の現場と増やしていき、最終的には全社展開を図りたいですね。ツールの利用率の把握や、管理・周知などは、各部門である程度おこなう運用を定着していければと思っています。
※記載内容は2023年10月時点のものです。