設備工事における確認や是正指示を「direct」に置き換えタイムロス削減
協力会社も含めた現場全体のコミュニケーションが密になった

日比谷総合設備株式会社
- 都市設備本部 第1エンジニアリングサービス部
第1課 主任技師
角田 修一 様
第1課
角 陸人 様
第2課 主任
奥田 恭輔 様
- 第2課
杉田 洋輔 様
- 第2課
髙巣 秀斗 様
- 第3課
髙野 将広 様
日比谷総合設備株式会社は、1966年に設立された設備事業の会社です。生活に欠かすことができない『空気』・『水』・『電気』・『情報』で建物に“命”を吹き込んでいます。安全、安心、快適に社会生活を営むための環境づくりはもちろん、地球環境保全にも貢献しています。
同社は、総合建設業者であるゼネコンから専門的な設備工事を請け負う、サブコンと呼ばれる専門工事業者です。元請けであるゼネコンとの円滑なコミュニケーションに加えて、現場で作業をする職人とのスムーズな情報共有も事業展開の鍵です。「direct」によってコミュニケーションがどのように活性化されたのか、お話を伺いました。

POINT
課題
導入の
決め手
活用・効果
協力会社の数だけ、同じ指示を繰り返さなければならない
⸺まずは、皆さまがご担当されている現場について教えてください。
データセンターの新築工事にて、空調設備および窒素消化設備の工事を担当しています。工期は2023年4月から2025年11月までと、2年以上にわたる案件です。弊社は、設備工事に関する設計から現場の監督までを一貫して担う立場として、20社程度の協力会社さん、1日あたり100人程度の職人さんを統括しています。


⸺現場ではもともとどのようなコミュニケーションの課題があったのでしょうか?
「direct」導入以前の連絡手段は電話や対面が主でした。協力会社さんが20社であれば最低でも20人に伝えるなど、同じ内容の連絡を何度も繰り返す必要があり、職人さんとのコミュニケーションに膨大な時間がかかっていたのです。
情報伝達のために現場へ行くことも多く、事務所と現場が離れている場合には移動に30分程度かかることもあります。簡単な連絡であれば電話で済ませることもありましたが、電話だと内容が伝わりづらい、出てほしいときに出てくれないなどの問題もありました。
⸺メールを使うことはありましたか?
言葉で説明するよりも写真を見た方がわかりやすい場合は、メールを送ることもありました。ただ、メールを作成するたびに、事務所に戻ってパソコンを開くなどの手間が生じていました。


建設業界で広く使われている「direct」
社員・現場の職人ともに使い慣れていたことが決め手
⸺「direct」を導入したきっかけを教えてください。
メールや電話ではタイムリーなコミュニケーションが取りづらいことから、協力会社さんとよい関係性を築くためにも何らかのツールを導入することは必須だと考えていました。
サブコンの業態上、元請けであるゼネコンさんと同じツールの利用が必要な場合も多くあります。現在の建設業界では多くのゼネコンさんが「direct」を使っていることから、弊社でも「direct」を使う機会がたびたびありました。私たちにとっても使い慣れたツールだったのです。
本現場は自分たちでツールを選定できる状況だったため、複数のツールを比較検討しました。その中でも「direct」は使い慣れていたことに加え、写真や図面も共有しやすく、現場で活用するための必要十分な機能が備わっていることから、導入を決めました。


是正依頼は、対応前後の写真を比較して効率かつ正確に確認
発注依頼や搬入連絡も「direct」に集約することで効率化
⸺「direct」をどのように使っていますか?
主に、連絡事項や是正依頼、作業指示などに使用しています。
たとえば、「この部分の対応をお願いします」といったメッセージとともに、指示を書き込んだ写真を担当者へ送信します。担当者には、作業が完了したら同じアングルの写真を送ってもらうことで、是正前と是正後を比較して確認できるようにしています。撮影した写真に文字や矢印などを書き込む機能もあり便利です。

過去にやりとりした写真を探したい場合は、ファイル一覧を活用しています。写真は1日に20枚以上送ることもありますが、ファイル一覧を見ることでトークを遡ることなくすぐに必要な写真を見つけ出せます。送信者がわかるのもいいですね。

発注依頼や搬入情報の連絡にも使っています。「○○が届きました」と写真付きで共有すれば各担当者はすぐに取りに行けますし、手が離せない場合は「どなたか対応できますか?」と連絡することで、個々に依頼するよりも効率的に対応できます。品番など履歴を確認したいときはメッセージの検索機能も活用しています。
⸺トークルームはどのように作成されていますか?
現場連絡用や所内連絡用、是正報告用、元請けさんとの連絡用など、用途ごとに分けています。
休み明けの出勤日は自分が関わるトークを開き、状況を確認しています。自分は休みでも現場は動いているため、情報がしっかりキャッチアップできるのがいいですね。

⸺「direct」で特に便利だと感じる機能を教えてください。
すべてのやりとりの既読・未読がメンバーごとに分かるのは非常に便利です。未読の人には個別に電話をかけることで、共有漏れを防いでいます。
ノート機能もよく使っており、検査写真の撮影方法といった継続して載せておきたいルールやマニュアルを書き留めています。トークを遡らなくても簡単に確認できるため、協力会社さんにもメリットが大きいのではないかと思います。
先日は、社内アンケートの回答期限の周知に「アクションスタンプ」を活用しました。送信者は回答をトークですぐに確認できる上、回答者は選択肢を押下するのみで返答できるため便利に使えました。

30分かかる現場と事務所間の移動が不要に
社員と協力会社の双方向コミュニケーションも活性化
⸺「direct」の感想を率直に教えてください。
タイムリーに情報共有や現場確認ができるようになったことで、現場と事務所の移動が不要になりました。高層ビルの現場などは移動時間だけで30分ほどかかることもあるため、大幅な時間削減になっています。
また、工事現場は危険が多いため、周知が必要だと思ったその瞬間に連絡できるのは助かっています。広い現場に散らばっている社員や職人さん全員に、手間や時間をかけず周知できますし、画像を送れば情報が瞬時に伝わるので、うまく活用できていると感じています。
⸺協力会社さんとのコミュニケーションに関してはいかがでしょうか?
社員と協力会社さんの双方向のコミュニケーションが取りやすくなったと感じます。
たとえば、職人さんからの「ここが危ないので対応してほしい」「資材が放置されていて作業しづらいので動かしてほしい」といった情報や意見のヒアリングが効率的になりました。電話や対面だとまとめて報告されたり記録する手間も発生していましたが、「direct」ならその都度、文字や写真といった記録が残ります。グループトークに送ってもらうことで関係者全員が確認できるので、業務の標準化にもつながりました。

現場で帳票作成ができるチャットボットの活用も検討
作業の自動化による生産性向上も視野に
⸺今後「direct」で使ってみたい機能などはありますか?
「帳票のプロ!?」というチャットボットで、「direct」上で帳票作成ができると伺っています。文字入力や挿入写真の選択はスマートフォン操作の方が慣れていますし、現場にいながら出力までの作業を完結できることは魅力的です。コミュニケーションだけでなく、帳票作成といった定型作業の自動化という側面でも「direct」を活用することで、業務効率化を進めていきたいと思います。
※記載内容は2024年7月時点のものです。